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SIA 国際ビジネス交渉公開講座 実例

名古屋大学大学院留学生とSIA学生との公開討論会
平成15年10月12日午後1-3時 場所 SIA会議室


項目 内容
講座名 国際ビジネス交渉講座
対象者 SIAビジネス講座受講生 VS 名古屋大学法学部大学院留学生
目標 ビジネス的な意味合いを理解し、相互の信頼関係を醸成しつつ自分の立場を主張し、相互の長期的な利益となる様な交渉能力を要請する。このためにはビジネス的判断力、相手側の立場、自らの立場について十分な理解をして交渉を進めること。
日時 2003年10月12日 午後1時-3時
講師 Shigeru Ito, Sam Edwards, Kenji Sasaki
使用教科書 Mr. Sam Edwardsより提供されたケース事例を使用
対象者

中国における鉄道部品生産販売のジョイントベンチャーケース内容は3部よりなる。

  1. 共通資料
  2. 日本側機密情報
  3. 中国側機密情報

各参加チームに共通資料、各チーム用機密情報が渡されている。

  1. 開始交渉20分
  2. それぞれの内部打ち合わせ20分
  3. 再会交渉20分
  4. 審査委員による質問
  5. 審査委員の総評
今回は海外からの留学生を中心とする名古屋大学国際ビジネス講座受講生とSIA受講生のチームとの公開講座とする。
参加チーム SIA Team A [熊沢、吉川、柴垣] Team B [伊藤、寺尾、服部] 名古屋大学 Team A 名古屋大学 Team B
参考事項 名大学生は20代前半-30代前半の世界各国からの留学生。出身地はアジア諸国が中心でマレーシア2人、ウズベキスタン3人、その他英語を母国語とする留学生。彼等の専門はビジネス、ロー、教育学部などに属する修士、及び博士課程の学生。普通の日本の学生とは違い積極的。名大チーム構成は、2チーム各6名ほどになる予定。
学習上の注意事項 ケース資料を熟読する。その上で自分達のチームの機密情報、指示に従いその指示を達成するための戦略を立てること。相手側には同様な、相手側のみが知っている機密情報がある。お互いの置かれている立場を正しく理解すれば、ある程度相手が求めているもの理解することが解る。相手側の求めているもの、相手側の長短を理解し、自らの達成目標及び長短を理解することが良い交渉術の先ず第一歩である。

SIA国際ビジネス交渉講座メモ

項目 注意すべき内容とポイント
国際ビジネス合併協力交渉の目的 お互いの長所を活かし、短所を補いあうのが目的である。自分が何を得たいのか、相手は何を欲しているのかを明確にする。自分を過小評価したい過大評価しないこと。又相手を過大評価したり、過小評価しない事。
出資資本 必要とする資金はどの様に調達するのか
  1. 資本金で全て賄うのか
  2. 借入金を多用するのか
  3. 出資比率はどうするか
  4. 普通株式の比率は(実際の出資比率は少なくても普通株式の多数を獲得することも可能)
  5. 銀行借入と資本金のバランス
  6. 各国金利水準と為替動向
特許、ノウハウの評価

特許権に対する対価支払い

  1. 一時金方式
  2. 年払い定額方式 (通常私の経験では、特許料は薬品等の場合8%-12%だと思います。)
  3. 売上比率、あるいは個数単価方式
  4. 上記の組合せ

この金額を決める際には業界水準もあるが

  1. 既存方式に比べどれ程のコスト削減が図れるか、その差額が特許の価値
  2. 品質の良さ
  3. 特許による意新規製品
  4. その他
パートナーとの関係 相手にとって自社が絶対的に必要であるか? 自分達にとって相手が必要不可欠か? お互いの力関係が自ずから出て来る。自分達の有効活用を相手に説くべきであり、相手を有効に使えるのは自分達である事を説く。
製品のパテント、及び販売先

特許を許諾する時、

  1. 独占使用権を許諾するのか(Exclusive)
  2. 地域を限定するか
  3. 販売対象を限定するか

ある状況に置いては、同一地域に置いて

  1. 数社に許可する
  2. 地域内に限定し輸出を認めない
等に事態が考えられる。
販売先を睨んだ戦略

販売に置いて誰が買い手か?

  1. 買い手との利害対立はないか
  2. 最大ユーザー
  3. 最小ユーザー
製品の業界水準の確立

業界標準水準を確立する必要があるか

  1. あれば最大手と組むのが有利
ビジネス的判断中心の分析 ビジネスのフィージビリティーを中心に分析した際の収益性
法的、政治的側面 政治リスク、法的未整備について発展途上国については要注意。ただし実務者のフィージビリティースタディー段階では念頭におきつつも立ち入らず、ある段階で弁護士の意見を求める。